釜山にヴィーガンネイルサロン誕生
韓国・釜山で、動物性原料を一切使わないヴィーガンネイル専門サロン「Naked Nails(ネイキッド・ネイルズ)」が2025年秋にオープンした。サロンは“肌と環境にやさしいビューティー”をテーマに、韓国国内外から注目を集めている。

「爪も肌の一部」──オーナーが語る哲学
オーナーの女性ネイリスト、パク・ソヨン氏は「爪も肌の一部。ケア製品の成分が体に吸収されることを考えると、ナチュラルな素材を使うことは当然の選択」と語る。店内では化学溶剤を使わず、植物由来のオイルや天然顔料を使用したポリッシュを採用している。
また、動物実験を行わないブランドのみを扱い、ネイルの仕上げには微量の香りが残るオーガニックエッセンシャルオイルを使用。爪だけでなく、心まで整える施術として好評を得ている。
韓国美容業界で高まる“サステナブル志向”
韓国ではK-Beautyが世界的に定着する中で、環境配慮型の店舗が増えている。特に2025年以降は「クリーンビューティー」「ゼロウェイスト」「ヴィーガンコスメ」が業界のキーワードに。釜山のサロン業界でも、地元産の植物素材を取り入れたトリートメントや、再利用可能なパッケージ導入の動きが進んでいる。
「Naked Nails」もまた、廃棄物削減のためリムーバー液のリフィル制度を導入し、リピート率を高めているという。こうした取り組みは、都市部に集中しがちな韓国美容の中心を地方都市にも広げる動きとして注目されている。
日本サロンへのヒント:小さなサステナブル
日本でもナチュラル志向のネイルサービスは年々拡大しているが、まだ「完全ヴィーガン対応」を掲げる店舗は少ない。釜山の事例は、“全てを変える”よりも“まず一部を見直す”という姿勢で取り組む好例といえる。
例えば、動物由来成分のないオイルを導入する、アセトンフリーの除光液を選ぶ、サロンの香りを自然素材に変える——それだけでもブランディングや顧客の満足度は確実に変わる。
Femmee編集部まとめ
ヴィーガンネイルは、単なる流行ではなく、美と倫理を両立させる新しい文化になりつつある。釜山の小さなサロンから始まったこの動きは、アジア全体のビューティーシーンにも静かに広がっている。
美しさを追求することが、同時に地球を守る選択になる——そんな時代の到来を感じさせるニュースだ。

