海外サロン展示会から見る、これからの美容トレンド
ロンドン・パリでは、年間を通して大小の美容展示会が開催され、最新のヘア・スキンケア技術からオーガニック商材、ウェルネス領域まで、美容の未来をつくるプロフェッショナルが世界中から集まります。
今年の展示会で特に印象的だったのは、単なる“商材の紹介”を超えて、来場者の「これからのサロンづくり」を後押しする傾向が一段と強まっていること。サステナブル、クリーンビューティー、AI診断、体験型ブースなど、運営・サービスのアップデートに直結するテーマが数多く並びました。
欧州展示会で急増した「クリーンビューティー商材」
ロンドンやパリの展示会では、肌や頭皮へのやさしさを軸にした“クリーンビューティー”系ブランドが目立ちました。
刺激の少ない処方、動物実験を行わない製品、香りの強さを抑えたアイテムなど、敏感肌ニーズやサステナビリティへの関心を持つ来場者から大きな注目を集めています。
欧州は化粧品規制が厳しく、安全性・透明性の高いブランドがサロン導入でも強みを持ち始めており、この流れは今後ますます世界的に広がると考えられます。
AI診断と体験型ブースの拡大
大手ブランドのブースでは、AIを用いた髪質・頭皮診断や肌状態の分析をその場で体験できる展示が急増しています。
その場で得られる診断結果をもとに、来場者に“最適なメニュー提案”を行う仕組みは、今後サロンのカウンセリングにも応用される可能性が高い分野。
特に欧州では「カウンセリングの質=サロン価値」という認識が強く、技術だけでなく“提案力”を可視化できるツールとして受け入れられつつあります。
小規模サロンにとっての学び
展示会というと大規模サロン向けの印象が強いものの、小さな個人サロンにとってもヒントは多くあります。
・短時間メニューや新商材のアイデア
・サロンの差別化につながる世界観の作り方
・お客様の体験価値を高める演出
・ブランドコンセプトの見直し
・SNSでの伝え方や写真スタイルの研究
とくに欧州展示会のブースは“世界観づくり”が徹底しており、ミニマルな構成であっても、ブランドの個性が一目でわかる設計になっています。日本の個人サロンでも応用しやすい視点です。
Femmee編集部まとめ
海外展示会の傾向を見ると、これからのサロン運営において重要になるのは「誰にどんな体験を提供するか」を明確にすることだと感じます。
クリーンビューティー、AI診断、体験型の提案──
どれも“技術の高さだけでは選ばれない時代”を象徴しており、サロンの価値をお客様がどこで感じるのかが変化してきています。
小規模サロンであっても、世界の動きを知ることで、価格設定・メニュー構成・店づくりに反映できるヒントはたくさんあります。展示会の最新トレンドは、サロンの未来を組み立てる参考資料として活用してみてください。
引用元
・Cosmoprof / Salon International 展示情報
・欧州美容見本市 各公式リリース

