小規模サロンで広がる“サブスク”という新しい選択肢
海外のサロンで、月額20〜40ドルほどの“ライトなメンバーシップ制” が少しずつ広がっているようです。
従来のように「通い放題」や「大幅割引」を売りにするサブスクではなく、
お客様が“迷わず通いやすくなる”ための小さな仕組みとして使われている点が特徴です。
どんな会員制が増えている?
最近増えているのは、サロン側の負担を増やさない“軽め”の特典です。
- 通常メニューが少しだけ優待に
- 商品購入時の小さな特典
- 会員向け予約枠で予定を決めやすく
- 来店後の1回だけオンラインフォロー
- 季節に合わせたミニ特典(短時間オプションなど)
目的は、売上アップよりも、
「次の予約が取りやすい」「忘れない」「安心して通える」
という状態をつくることに置かれています。
なぜ小規模サロンと相性がいいのか
ライトな会員制が小規模店に合うと言われる理由はいくつかあります。
- 来店サイクルが安定しやすい
- 値上げに頼らなくても単価が落ちにくい
- 割引を大きくしなくても“特別扱い”が伝わる
- 人手が少なくても回せるシンプルさ
- 関係性ベースのリピートに繋がりやすい
海外のオーナーの声でも、
「複雑にしないほど、長く続く」 という意見が主流です。
小規模サロン向け:取り入れやすい設計例
日本の個人サロンでも、次のような形なら無理なく導入できます。
- 次回予約の優先枠(特に人気の時間帯に)
- 商品の“少しだけ”優待価格
- 季節の5〜10分ミニオプション
- アフターフォローメッセージを1回だけ送る
- 年2回の会員限定メニューやお知らせ
どれも“追加作業がほとんど発生しない”というのがポイント。
お客様にとってのメリットは大きく、サロン側の負担は極力少ない設計が向いています。
売上面ではどう変わる?
海外の事例をまとめると、ライト会員制は劇的に収益を上げる制度ではなく、
「安定」と「継続」をもたらす制度として評価されています。
- 20名の会員で月2〜4万円の安定収入
- 次回予約率が上がり、キャンセル率が下がる
- 年間の離脱が減り、常連比率が上がりやすい
- スタッフが少ない店舗ほど“予測できる売上”がつくれる
数字は控えめですが、
「急に暇になる日が減る」ことが一番のメリットとも言われています。
導入時の注意点
ライト会員制は、設計を少し間違えると負担になりやすい面もあります。
- 割引を軸にしない
- 特典を増やしすぎない
- 「誰のための制度か」を先に決める
- 説明がシンプルであることを最優先に
- 会員限定のタスクを作りすぎない
海外の成功例でも、
「特典は少なめ」「説明が分かりやすい」 が共通しています。
Femmee編集部まとめ
ライトなメンバーシップ制の広がりは、
“大きな仕組みがなくても、通いやすさは作れる” というヒントを与えてくれます。
小規模サロンの場合、
・特典は少なくていい
・仕組みはシンプルでいい
・目的は「関係性の継続」だけでいい
この3つを守るだけで、無理のない“会員制”が成り立ちます。
忙しくても導入できるレベルの小さな工夫で、
リピートの安定や予約サイクルの整い方が変わっていくかもしれません。

