ノルウェー発、犬と人のための“共生トリミングサロン”
ノルウェー西部の港町ベルゲン近郊に、2025年に開業した新しいタイプのトリミングサロン「Hunde & Hjerte(フンデ・オ・ヒェルテ/犬と心)」が注目を集めています。オーナーは動物行動学を学んだ女性トリマーで、サロンのコンセプトは“犬と人が共に癒される場所”です。

共生をテーマにしたトリミング空間
店内はナチュラルウッドと北欧らしい柔らかな照明で統一され、犬が安心できる香りと音環境を整えています。
サロンの中央にはガラス越しに見えるトリミングスペースがあり、飼い主がコーヒーを飲みながら愛犬を見守ることができるカフェコーナーも併設。
「施術中の不安を減らしたい」「愛犬と離れるストレスを少なくしたい」という飼い主の声から生まれた設計です。
“静かな配慮”が選ばれる理由
Hunde & Hjerteでは、犬の気質に合わせて照明の明るさや音量を変えるほか、施術時間も固定せず、犬のリズムを最優先にしています。
「無理に完璧を求めない」「犬の表情がリラックスしていることがゴール」という考え方が共感を呼び、口コミ中心で利用者が増加。
SNSでの宣伝よりも「1頭1頭の変化を見届けること」が最大のプロモーションになっているそうです。
トリミングを“福祉”として捉える
オーナーはかつて動物福祉団体に勤務しており、「トリミングは見た目の美しさだけでなく、心のケアの一環」という理念を持っています。
そのため、犬に負担がかかる作業は避け、必要に応じて休憩やオヤツタイムを設ける柔軟な対応を行っています。
近隣の獣医やトレーナーとも連携し、地域全体で犬の生活を支える“ウェルネスネットワーク”の中心的存在になりつつあります。
Femmee編集部より
北欧らしい「人と動物の共生」を体現するこの小さなサロンは、美容ビジネスが“心のケア”へと広がっていく可能性を示しています。
効率やスピードよりも、信頼や安心を積み重ねていく。そんな新しい価値観が、トリミングサロンにも静かに根づき始めています。
