もうドタキャンに悩まない|サロンの前払い導入ガイド
美容サロンの現場でいちばんストレスになるのが、予約直前のドタキャンや無断キャンセル。
「せっかく時間を空けたのに…」「材料費も準備していたのに…」——こうした負担を抱える個人サロンは少なくありません。
最近では、小規模サロンでも“予約時点での支払い”や“デポジット制”を取り入れる動きが広がり始めています。
本記事では、その背景と導入のポイントを丁寧にまとめます。
なぜ今“前払い”が選ばれているのか
・直前キャンセルによる売上の損失が大きい
・材料費が上がり、1枠の重みが増した
・「とりあえず予約」が増えてきた
・オンライン予約ツールの進化で決済導入が簡単になった
前払いはお客様に「約束の重み」を理解してもらいながら、サロン側も安心して時間管理できる仕組みとして注目されています。
どんなサロンに向いている?
・キャンセルが頻発してスケジュールが崩れがち
・施術時間が長く、一枠の価値が高い
・材料費が高く、利益率が圧迫されやすい
・スタッフが少なく、一件のキャンセルが運営に影響する
特に個人サロンは、1日の1件でもキャンセルが続くと売上に直結するため、導入メリットが大きい分野です。
“嫌がられない前払い”にする工夫
前払いは「お客様が不安に思うのでは?」と心配されがちですが、伝え方次第でむしろ信頼につながることもあります。
ポイント1:理由を明確に
・無断キャンセルが増えている
・材料費の高騰
・予約枠の確実な確保のため
「お店の都合」ではなく「適正な運営のための仕組み」という伝え方が自然です。
ポイント2:返金ルールを明文化
例:
・前日まで:全額返金
・当日キャンセル:●%をキャンセル料として差し引く
・無断キャンセル:返金なし
曖昧にすると必ず揉めるポイントなので、明確にします。
ポイント3:全額前払いだけが正解ではない
・一律1,000~3,000円のデポジット
・高単価メニューだけ前払い
・新規のお客様のみ前払い
段階的に導入する方法も安心です。
導入ステップ
① ルールを決める
返金基準、対象メニュー、決済手段、適用日などを整理。
② 予約ツールで設定
Airリザーブ、STORES予約、Resurvaなどが前払いに対応。
③ 公式LINEやInstagramで事前告知
突然の導入は不安を招くため、1~2週間前に「理由と適用日」を知らせます。
④ 新規・一部メニューからスタート
全メニュー一気に変える必要はありません。安全に様子を見るなら段階的導入。
⑤ 運用後の振り返り
キャンセル率、お客様の反応を継続的にチェックして微調整。
デポジット制で得られるメリット
・無断キャンセルがほぼゼロになる
・スケジュール管理が安定
・スタッフのストレスが軽減
・客層が落ち着き、予約の質が上がる
・サロンの運営方針を明確にできる
前払いは売上だけでなく、サロンの「安心して働ける環境づくり」にもつながります。
Femmee編集部まとめ
予約前払い・デポジット制は、サロン運営を守るためのごくシンプルな仕組み。
厳しくするためではなく、誠実な運営を維持するための“必要なルールづくり”です。
無断キャンセルや直前変更で悩むサロンは、一度小さく導入してみる価値があります。

